2019.12.24 カタールのコワーキング市場が今後4年間で爆発的に成長すると予測される理由
こんにちは!Basis Point(@BasisPointABC)です!
本日も、海外のコワーキングニュースをお届けしていきたいと思います。
今回ご紹介するのは中東の国、カタールのニュース。
男子サッカーが好きな方であれば「ドーハの悲劇」でよく知られているカタールですが、そもそもカタールってどんな国かご存知でしょうか?
実は、カタールの国土面積と秋田県はほぼ同じサイズ。とても小さい国なんですね。
さらに、国の多くがペルシア湾に囲まれた半島であるというのも、意外なポイントかもしれません。(少なくとも、私は初めて知りました……。)
そんなカタールで、今コワーキングスペースが不動産業界を巻き込むほどに成長しているらしいのです……!
カタールのコワーキング市場は、不動産業界に変革を起こす
今回の元記事は「Qatar’s coworking market transforms real estate sector」を参照しています。
記事では、カタールのコワーキングスペース市場は今後4年間で約50%成長する、と世界最大のコワーキングスペース企業であるリージャスの専門家が述べています。
さらには、一部の大手企業は、自社社員の30%をコワーキングスペースで仕事させる方針になっているとも付け加えています。
なぜ、こんなにもコワーキング事業が成長しているのか?
そこには大きく2つの要因が考えられるのではないか、と個人的に思っています。
1つは、2022年にカタールで開催されるサッカーW杯。
ちょうど今の日本もそうですが、世界規模の大会が行われるときにはインフラやネットワーク事業をはじめ、さまざまな仕事が生まれます。
どんどん舞い込む仕事をさばくために、会社は社員を多く雇います。
増えていく社員がオフィスから溢れ出し、オフィス難民となった人々が増えるにつれて、コワーキングスペースのような場所の需要が高まる、というわけですね。
これが理由の1つです。
もう1つは、カタールの経済封鎖です。
少し難しい話になるのですが、宗教上の対立のため、現在カタールはいくつかの隣国と国交を断絶しています。
この国交断絶による経済封鎖のため、国の景気は下がるかと思われていました。
しかし、これがむしろ国内の団結を促すきっかけとなり、GDP(国内総生産)成長率は経済封鎖前が2.2%だったのに対し、経済封鎖後は2.8%に昇っているとの調査結果が出ています。
(参照:「経済封鎖のカタール~中東で深まる分断」(国際報道2019、NHK))
経済封鎖したことで国内経済が活気付いてしまったため、断絶してしまった対立関係は長引く可能性もあり、手放しでは喜べません。
とはいえ、経済封鎖がカタール国内の経済成長を後押しし、さまざまな働き方が生まれた結果、コワーキングスペース業界の成長を促していると考えるのは何もおかしなことではないでしょう。
難しい話もありましたが、カタールのコワーキングスペース市場が将来さらに伸びていくことがお分りいただけたのではないでしょうか。
今後も、海外のコワーキングニュースを見つけたらお届けしていきますので、お楽しみに!
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